sc_2015-04-14 15_07_22


1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:02:28.140 et:
かえりみち

折部やすな「ソーニャちゃん、見て見て!」

ソーニャ「あ?」

やすな「じゃっじゃーん! どう!? このメガネ!」

ソーニャ「なんだ? 頭だけじゃなく目まで悪くなったのか」

やすな「違うよー! 雑誌の懸賞で貰ったんだよ!
    このメガネを掛けてると幽霊が見えるようになる『霊視メガネ』なんだって!」

ソーニャ「ばかばかしい、インチキに決まってるだろ」

やすな「そんなの実際に使ってみるまでわからないじゃん!
    3個で1セットだからソーニャちゃんにも一つあげるよ」

ソーニャ「いらん」

やすな「そんなこと言っちゃって、本当は幽霊を見るのが怖いんでしょー?
    ほーら、そこの路地なんかいかにも何か居そうな……あれ? こんなところに路地なんてあったっけ」

ソーニャ「知らん」

2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:03:33.479 et:
     「 ̄|                               __,,
   [ ̄   ̄| ____ r‐┐ .「二二l ___  /`○○.r一'" _| ./`○○___
   [ ̄   ̄| | ||  L, !ニニi |___|.'′   \└┐ 「/   \.|___|
.     ̄|_「´└ ┘|__」 「二二l    \/\  ,> . |_| \/\  ,>
                           `          `'′
        .....-─-....._                 > `ー───‐- .  ___/|
      ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::...            /  /           ` くノ\ノ}
    /::::::::::::::/::: ィ::::::::::::::::| ::≧=-        ∠/ /  / ィ   ∧ ii|     ヾ::: \
.    /:::::::::::::::::::i:::/⌒:::ハ:::::/、::::::\        /  i/  |i / |  / /、 ト、   i|ハ:::  \
   /:::::::::::::::::::/|ム=ミ、 }:/⌒:::::|::ハ      / / | /レ\|i /  xニニミ、  i| :::ト、:::   ゙
.、 /::::::::::::::::::/fんiハ   ィラミ |::: |:::i::ト、       |/ / | ハ ィ''弐|/  " r'ミハ j}  リ :::| ヽ:;ィ:i:i
ii\:::::::::γヽハ弋辷ノ    r'゚j } :::/:: |::| j}      |/Nii| ゙ Vリ     ゞ.シ /〆ヽ:/ /i:i:i:i
i:i:i:i:\::::{ ζi | ''  _  ' `¨,,∨:::: |/          /| ,,  ¨ ´     ''' / ζ丿/i:i:i:i:i:i:i
i:i:i:i:i:i:i:\ゞ _lリ  {::::::::::::::ア   爿::/               爪       _   /  r"/i:i:i:i:i:i:i/
丶i:i:i:i:i:i:i:i\>、. ゝ ::::::ノ  イリ:|/               / /` .         以 ̄i:i:i:i:i:i:i:i:/
.  \i:i:i:i:i:i:i}i:Y}\≧r‐ f升ハ/            / /   ` =‐r <://i:i:i:i:i:i:i:i:i/
.    \i:i:i:i:i:i:|:>ハイ≧..、                   ′     , ィf´Уi斗{:i:i:i:i:i:i:i/
      V/i:i:リi\i:i:Y⌒Ki:ヽ               | .′ γi刋7 /:i:i>i:iゞi:i:i:iィ
       ∨/:i:i:i:i:i\’, |i:i〉i:ト              | |  r‐i:/i/ /:/:i:i:i:i:i:iУ/
.      Yi:i:i:i:i:i:i:i:i\_|:/ii|i:i:i\            i 以'"i:iハ /:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i′
.         |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:Уi:i:|:i:i:i:i:i:\        У:i:i:i:i:i:|:i:iУ/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i′
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3: 歯キャラ 2015/04/12(日) 21:03:43.242 et:
わさわさしてきた

4: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:03:49.160 et:
わさわさ

5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:04:19.469 et:
わさわさ

7: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:04:31.294 et:
吉良吉影「わさわさしてきた」

8: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:05:03.631 et:
ソーニャ「町内地図の看板ならそこにあるぞ」

やすな「うん……あれー? おかしいなー、そこの道だよね?
    地図だとそば屋『有す川』、薬屋『ドラッグのキサラ』、コンビニ『オーソン』が建ち並んでるけど、
    実際の道は薬屋とオーソンの間に道があるよ……T字路がある」

ソーニャ「地図の記載ミスなんじゃないか?」

やすな「私いつもオーソンで立ち読みしてるけど、こんなところに道なんてなかったような……」

ソーニャ「ボケッとしてるから気づかなかったんだろ」

やすな「まあいいや、地図の記載ミスを見つけたら図書券が貰えることがあるんだよ!
    あの道がどこに繋がってるのかも見といたほうがいいよね! 行ってみようよ!」

ソーニャ「もう帰りたいんだが」

やすな「いーじゃんちょっとくらいー!」

9: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:07:20.540 et:
やすな「道に入ってみたけど……さっきの地図、ぜんぜんアテにならないね。
    米森さんとか本間さんとかいう人の家も地図には載ってなかったよ」テクテク

ソーニャ「この道にある4~5軒の家はどれも空き家のようだな、人の住んでる気配がしない。
     だから地図も訂正されなかったんだろう。奥には曲がり角があるが、あれも地図には載っていなかった」テクテク

やすな「もー、地図くらいちゃんと作ってほしいよね……」テクテク…クルッ

やすな「あれ?」

ソーニャ「ん?」クルッ

やすな「……あれっ、今曲がり角を曲がったよね?」

ソーニャ「ああ、だが……さっきもこの道を通ったな。最初道に入るときに曲がった角のところだ、ここは。
     いつのまにか戻ってきたのか?」

10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:09:00.656 et:
やすな「米森さんに本間さん。ここがさっきも見た家で、奥に曲がり角があって」テクテク

ソーニャ「曲がると……」クルッ

やすな「また同じ道……」

ソーニャ「おかしいな。右左右と三回しか曲がってないのに、なぜ最初の道に戻るんだ」

やすな「逆から行けば戻れるのかな? いったん戻ってみようよ!」タタタ…クルッ

ソーニャ「おい、走るなよ」

(後方から)やすな「あれ、ソーニャちゃん」タタタッ

ソーニャ「!?」ビクゥ

11: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:10:46.676 et:
┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨

12: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:11:01.004 et:
ソーニャ「なんで元の道を戻ったお前が私の後ろから来るんだ!?」

やすな「わかんないよ、引き返したのに角を曲がったらソーニャちゃんがいたんだよ!」

ソーニャ「どうなってるんだ、この道なんかおかしいぞ……まさか」

やすな「まさか?」

ソーニャ「私を狙った新手の刺客かもしれない」

やすな「ええっ!? 刺客ってこの迷路みたいなのが!?」

ソーニャ「わからん、だが用心に越したことはないだろう。幻覚の作用でも引き起こされているのかもしれない」

やすな「ど、どうしよう……」

杉本鈴美「あなたたち……『道』に迷ったの?」

やすな「!」

ソーニャ「!」

13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:13:01.574 et:
鈴美「案内してあげようか? この辺、迷う人多いのよ……似たような路地が多いから」

ソーニャ「なんだ、今のは? どこからか声がしたぞ!」

やすな「どこからって、そこにいる人でしょ」

ソーニャ「はぁ? なに言ってんだ、誰も居ないぞ!」

鈴美「どうやらそっちの外人さんには私が見えてないみたいね」

ソーニャ「刺客か!? どこにいる! 出てこい!」

やすな「だからそこに居るってば」

ソーニャ(姿が見えない! 声だけが聞こえてくるが……なぜやすなには刺客(?)の姿が見えるんだ!?)

鈴美「どうやらあなたとは波長が合ったのかもね……だから一緒にいた外人さんもここに入り込んだのね」

14: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:15:02.345 et:
鈴美「あたしの名前は『杉本鈴美』……『幽霊』よ。 そしてここは……「あの世」と「この世」の『境目』なの」

やすな「じゃあ本物の幽霊!? すごい! ソーニャちゃんに見えないってことは、この霊視メガネ本物だったんだ!」

ソーニャ「うおおおおおおおお!!」ダッシュ

やすな「ソーニャちゃん!? 待ってよ どこ行くの!」

ソーニャ「逃げるんだよォ! 幽霊なんかと闘えるか!!」ダダダダダ…クルッ

鈴美「…………」

ソーニャ(ま……まただ! 角を曲がったのに同じ道だ……出られない!)

15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:17:02.554 et:
鈴美「ここから出るにはたったひとつの『方法』しかないのよ。それはあたしが知っている」

ソーニャ「畜生……幽霊なんかとどう闘えばいいんだ!?」

鈴美「闘う? なにか勘違いしてない?」

ソーニャ「今まで幽霊らしきものは幾つか見てきたが……どれもロクなものじゃなかった!
     こいつもきっと同じだ! やすな! いつぞやの即興の経を唱えてやれ!」

鈴美「ちょっと待ってよッ! 人を怨霊みたいに言わないでェ!
   あたしが何したっていうのよ! あなたがカッテこいてビビってんじゃあないのよ!」

やすな「ごめんね、ソーニャちゃん怖がりだから」

16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:19:03.733 et:
***

ソーニャ「……つまり、こういうことか? お前は今から15年前に起きた殺人事件の被害者で、
     それを誰かに訴えるため、幽霊になりこの場所にとどまっている、ということか」

鈴美「ええ、そうよ……話しづらいからもっと近くに来てくれないかしら」

ソーニャ「…………」(霊視メガネで見えた鈴美を遠ざけている)

やすな「ソーニャちゃん、怖がりすぎだよ~」

ソーニャ「怖がってるんじゃない! 警戒してるだけだ!」

鈴美「取って食うようなマネはしないわよ。あたしはただ『真実』を知ってほしいだけなのよ」

17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:21:03.049 et:
鈴美「あたしを殺した犯人による殺人は、今もこの町で行われている……
   ここを通ってあの世へ飛ばされていく魂たちを何度も見たわ。それを知らせたかったのよ」

ソーニャ「……じゃあなんだ? 私たちにその犯人を捕まえろとでも言うつもりか」

鈴美「捕まえてくれとは言わないわ。でも誰かに教えて欲しいのよ……警察だとか犯人を捕まえられる誰かに……
   話は終わったわ……わかってくれたかどうかわからないけど……」

やすな(どうする? ソーニャちゃん)

ソーニャ(とりあえず同調するしかないだろ。そうすればここから出られるだろうしな)

ソーニャ「杉本鈴美。お前の言いたいことはよくわかった……犯人捜しは私たちもできる限り協力しよう」

やすな「頑張ろうね!鈴美さん!」

鈴美「ありがとう……ソーニャちゃん……やすなちゃん」

18: ぺろぺろ紳士 ◆p51RVEp752 2015/04/12(日) 21:22:17.484 et:
ジョセフ「どしたの?」

承太郎「わさわさ。」

19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:23:07.982 et:
ソーニャ「それでだな、ここの出口を教えてもらえるとありがたいんだが」

鈴美「ああ、出口ならこの先にあるわよ」

やすな「出口!? どこっ!?」

鈴美「あの角を左に曲がるとスグよ」

やすな「やったーっ! ひょっとしたら一生ここから出られないかと思ったよ!」

鈴美「慌てないで! やすなちゃん! ここから先を通るにはちょいとしたルールがあるの」

ソーニャ「ルール?」

鈴美「あの角を曲がったあと20mくらい先に出口が見えるわ…… そこまで何が起ころーと『決して後ろを振り返らない』って約束して……」

20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:25:01.592 et:
ソーニャ「別に構わんが……なぜだ?」

やすな「もし振り返ったらどうなるの?」

鈴美「あの世に魂が引っ張られてしまうのよ。つまり死ぬってことよ」

やすな「…………」

ソーニャ「…………」

鈴美「あっあ~! 怖がらないで! 振り返らなければいいのよ! 簡単でしょ?
   あたしは何度もここへ来てるけど、振り返らなかったからこうしてここにとどまってるのよ」

ソーニャ(本当に大丈夫なのか……?)

鈴美「いい? 行くわよ……」

21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:27:06.463 et:
ヒュバッ

やすな「!」

ソーニャ(今なにか……)

やすな(なにかが足の間を通り抜けて私の後ろに!)

鈴美「振り返っちゃあダメよ! ゆっくりと……落ち着いて歩いて!」

ヒタ……ヒタ……ヒタ……

ヒタリ    ヒタリ    ヒタリ

やすな「そ……ソーニャちゃん……なにか後ろからついてきてるよ~っ」

ソーニャ「わかってる……」

ゼハァ~ッ

ゼハァアア~ッ

22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:29:03.193 et:
やすな「なにか……なにかいるよ~っ」

鈴美「気にしないで! いつも音を立てたりして『なにか』が振り返らせようとしてくるの。
   でも『振り返って見ないかぎり』決して触られることはないから安心して」

ソーニャ(早く帰りたい)

鈴美「もう少しで出口よ!」

やすな「えっ!? やった! ソーニャちゃん行こう!」ダダダ

鈴美「慌てないで! 『なにか』に転ばされるわよ!」

やすな「おっとと……やったよ! 出口だ!」

『もう大丈夫よ 乗り越えたわ』

『そこからは振り返ってもいいわよ』

やすな「あーっ 怖かったよ~ 安心したーっ」クルッ

23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:29:48.444 et:
おい

24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:30:05.752 et:
あぎりさん出てきたら起こして

25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:31:05.611 et:
鈴美「嘘よッ! やすなちゃん! 今のあたしの声じゃあないわッ!」

やすな「え!?…………」

ソーニャ「バ……バカな……」

鈴美「まだよ……振り返っちゃあダメ……あたしひとりの時はこんなことされなかった……『なにか』が……人の声で『だます』なんて……!」

やすな「……あ……」

ソーニャ「?」

鈴美「?」

26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:33:05.951 et:
 ド オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ

やすな「うわあああああっ たくさんの手が!!」

    ガシ ガシ ガシ ガシ ガシ

         ギャンッ

やすな「あああああああ!!」

鈴美「やすなちゃんッ!」

ソーニャ「なんだか知らないが……振り返って『見なければ』よかったんだよな!」

ソーニャ「ん゛ん゛―っ!!」ドゴォッ

やすな「ぶふぇっ」ドーン

27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:35:04.962 et:
ソーニャ「顔面を思いきり殴り潰してやった……これなら何も見えんだろう」

やすな「うう……ひどいよソーニャちゃ~ん……あれ? さっきまでたくさんあった手が消えてる」

ソーニャ「それにここは……」

やすな「いつもの帰り道だ! 今度こそ出られたよ!」

ソーニャ「コンビニと薬屋の間に『道』がない……戻ったのか」

鈴美(あたしたちずっとここにいるわ)スゥゥゥ

やすな「!」

ソーニャ「!」

鈴美(何かあたしに聞きたいことがある時は……いつでもここに来てね
   話を聞いてくれてありがとう……やすなちゃんに……ソーニャちゃん……心から感謝するわ……)スゥッ

やすな「……消えちゃった……」

ソーニャ「…………」

28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:37:03.948 et:
やすな「どうするの? ソーニャちゃん」

ソーニャ「何がだ」

やすな「鈴美さんに協力するって言ったでしょ」

ソーニャ「ああ……できれば幽霊なんかと関わりたくはないんだがな。
     私は立場上、警察に助けを求めることはできないが……非正規の手段で他人の個人情報を集めることができる。
     もし有力な情報があったらあの幽霊に教えてやるつもりだ。そうでもしなきゃ私が祟られそうだしな」

やすな「ソーニャちゃんにしては気が利くね」

ソーニャ「あ? 言っておくが情報が手に入ったとしても、あの道へ入って杉本鈴美に伝えてくるのはお前の役目だぞ」

やすな「ええっ!?」

ソーニャ「それくらいしかお前にできることはないだろ」

やすな「私も手伝うから一緒に来てよー!」

ソーニャ「絶対足引っ張りそうだから嫌だ」

29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:39:03.310 et:
***

没キャラ「ふっふっふ、今日こそソーニャたちから出番を奪ってみせるぞ!」

吉良吉影「…………」

没キャラ「……ん? 誰だお前」

吉良「きみ……ひとりかい? 私の名前は吉良吉影……君の名前も聞かせてくれないか?」

没キャラ「はぁ? なんだお前……刺客か? いいだろう! 私の形意拳でメッタメタに」

吉良「キラークイーン」

30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:41:03.811 et:
没キャラ「かっ……はっ……」

吉良「君の『名前』は? と聞いたんだがね……」

没キャラ「うっ……うぇぇっ」ビチャビチャ

吉良「わたしは名乗ってみせたんだ、聞かせてくれてもいいんじゃあないか?」

没キャラ「な……名前……無くて……」

吉良「わたしが『名前』はと聞いているんだッ!!」

没キャラ「う……ご……ごめんなさい……ごめんなさい……」

31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:43:01.697 et:
吉良「君の名前は最後まで聞けなかったけれど」

没キャラ(左手)「……」

吉良「喋らない君は実にカワイイよ……」






 グ オ オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ ォ

没キャラ(魂)「なんだこの扱いィーッ」

没キャラ(魂)「うううあああああああああ」バラバラバラ

鈴美「……なんてこと……また……また『あいつ』だわ……! 『あいつ』にやられた魂が飛んでいく……!」

32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:45:00.679 et:
***

つぎのひのひる

ソーニャ(私なりにこの町の殺人事件や行方不明者を調べてみたが……)

ソーニャ(この町の行方不明者数は全国平均の8倍と非常に高いことがわかった)

ソーニャ(同じようなことは杉本鈴美からも聞いていたが、これで裏付けがとれたことになる)

ソーニャ(行方不明者は杉本鈴美と同様に若い女が多かった……おそらくこの女たちが殺人の被害者だろう)

ソーニャ(そして杉本鈴美を殺した犯人は、少なくとも私たち殺し屋界隈の人間ではない)

ソーニャ(消している人種と地域に偏りがありすぎるからだ……このように足がつく行動は殺し屋ならば絶対にとらない)

ソーニャ(しかし一般人としても異常だ……これほど殺人を繰り返してもバレない自信でもあるのだろうか)

ソーニャ(もしくは組織的な犯行か?だがそれでは杉本鈴美の証言と食い違)

やすな「ソーニャちゃーん! お昼食べに行こーっ!!」

ソーニャ「うるせえ」

34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:47:00.667 et:
やすな「今日お弁当忘れちゃったからさ、一緒にパン買ってこようよ」

ソーニャ「緊張感のないヤツめ」

やすな「鈴美さんのこと? 悩んだって仕方ないじゃない、15年前に殺されちゃったことは残念だけど……」

ソーニャ「お前の住んでる町に殺人鬼が潜んでいるんだぞ? よく平静を保てるな」

やすな(それ殺し屋のソーニャちゃんが言えるの?)

やすな「まあ、ソーニャちゃんにとっては殺人鬼より幽霊のほうが怖いだろうけどね」

ソーニャ「怖くねえっつってんだろ!」

やすな「そんなことよりさ、今の時間ならまだ『サンジェルマン』のサンドイッチが買えるかもしれないんだよ! 早く行こうよ!」

ソーニャ「私は焼きそばパンが買えればいいんだ。サンドイッチは早く売り切れるが、焼きそばパンは急がなくても買えるんだよ」

やすな「えい」(ソーニャの足を踏む)

ソーニャ「ん゛ぅぅぅ!!」ダダダダダダダ

やすな「そう!! その走りが欲しかった!!」ダダダダダダダ

35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:49:01.292 et:
***

パン屋 サンジェルマン

吉良(さあ……いっしょにサンドイッチを選ぼうじゃないか)

没キャラ(左手)「……」

吉良(ほら……どれが食べたい? とても柔らかいパンだね?)

没キャラ(左手)「……」

吉良(この店のサンドイッチはいつもお昼の11時に焼き上がったパンで作るから評判がいいんだ)

没キャラ(左手)「……」

36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:51:03.900 et:
やすな「もー! ソーニャちゃんのせいで遅れちゃったじゃん!」

ソーニャ「お前が人の足を踏むからだろうが!」

やすな「だからって5分間サンドバッグの刑は絶対やりすぎだよ!」

ソーニャ「やかましい……お、よかった、焼きそばパンは最後の一個か」

店員(CV:チョー)「まいどありー」

やすな「あー! やっぱりサンドイッチ売り切れてる!」

ソーニャ「バカめ」

やすな「くそう! くそう!」

37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:53:00.876 et:
***

広場

吉良「君と外で食べるサンドイッチは格別だな……ピクニックにでも来たような気分だよ」

没キャラ(左手)「……」

ガサッ

吉良「!」バッ

いつもの犬「クゥーン」

吉良「……なんだ……犬か」

吉良(『彼女』はさっき買ったサンジェルマンの紙袋の中に隠しておくか……)

38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:55:08.797 et:
盛本「ギリギリでサンジェルマンのサンドイッチ買えましたー」

盛本「使ったお金を計算すると、部長に頼まれた分も買ったから……」

盛本「450円ふたつに消費税を足して……1000円から引いて……えーと」

いつもの犬「……わふ」ソォ~ッ

盛本「いくらだっけ? まあ後で計算すれば大丈夫だよね」

盛本「あれ? 私のサンドイッチ……どこだろう? 片方はカバンに入りきらないからここに置いといたのに…………あっ」

吉良「…………」モグモグ

盛本(なんだ、ここにあったのかぁ……ちょっと離れた気もするけど)サッ

39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:57:02.404 et:
吉良「…………?」モグ…

盛本(早く化学準備室に戻ろうっと)タタタ…

吉良「!?」バッ

吉良(あの小娘……『彼女』が入ったわたしの袋を……!?)

ガサッ バリバリッ

いつもの犬「わふっ」ハグッハグッ

吉良「!」

吉良(あの犬は……さっきの犬! 食べているのはサンジェルマンの紙袋に入ったサンドイッチ!)

吉良(なんだと~ あの小娘! 自分のサンドイッチが犬に取られたことに気づかず……わたしの袋を自分のものと勘違いして持って行ったのか!)

吉良(まずい……あの袋を開けられたら……)

40: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:58:46.590 et:
盛本ってカガクチョップか

41: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 21:59:05.067 et:
学校への道

盛本「~♪」

吉良(どうする? どうやってこの小娘から『彼女』を取り返す)

吉良(この小娘と会話をすることは避けたい……万が一の時のために――――)

吉良(もし『彼女』を見られた時のために――――顔を覚えられるのは非常にまずい)

吉良(……ひったくるしかないな……それも気づかれずにクスネ取るのがベストだが……)ス…

長倉蓮「あっ! 盛本さん!」

吉良「!」ススッ

盛本「長倉さん」

蓮「それ『サンジェルマン』のサンドイッチ? いいなーっ 私が行った時にはもう売り切れてたのよ!」

42: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:01:01.522 et:
盛本「私が買えたのもギリギリでしたよー」

蓮「しょーがないから今日はもうホカ弁にしようかしらねー」

盛本「よかったら次からは長倉さんの分も買ってきましょうか?」

蓮「気持ちはありがたいけど……そんなの悪いわよ」

盛本「でも部長の分も私が買ってきてるので、ついでで済みますから」

蓮「はぁ!? 沙衣の分って……それじゃパシリじゃない! そんなのやらなくていいのよ!」

盛本「そうですか? でも部長命令ですし……」

蓮「モロにパワハラじゃないのよ!」

吉良「………………」

43: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:03:00.735 et:
蓮「あとで沙衣に文句言ってやるわ! ホカ弁買ってくるから先に行って待ってて!」

盛本「はあ……それじゃあ先に行ってます」タタタ…

吉良「…………!」

吉良(まずい……友達と別れたのはいいが学校に入っていくぞ……)

吉良(学校内で昼飯を食う気だ……どーする? 『盛本』とか呼ばれていたな)

吉良(間違いなくあの小娘は数分のうちに『袋』をあける)

吉良(学校内は生徒が大勢いる……わたしのような会社員は目立つ……まずいぞ)

盛本「~♪」

44: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:05:02.232 et:
校舎裏 トイレ前

盛本「近道 近道~」

盛本(あっ……準備室に行く前にトイレ行っとこうかな)

盛本(入り口前に荷物置いてっと)

ガチャ パタン

吉良「…………」スッ

吉良(運がよかったな……盛本くん……中身を見ていたら『始末』しなくてはいけないところだった)

吉良(『彼女』は返してもらうよ)

吉良(危なかったね……またわたしのところに戻ってきてくれたね)

犬サボテン「バウッ!!」

45: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:07:01.655 et:
吉良「!?…………」

犬サボテン「ガルルルル」

吉良(なんだこいつは……サボテン……いや犬か?)

犬サボテン「バウッ! バウッ!」

吉良(怒っているのか……? いやこんなやつはどうでもいい……早くこの場を去らなければ――)

ガチャッ

吉良「!!」

盛本「どうしたの? そんなに吠えて……あ」

犬サボテン「ワウッ!」

盛本(あ、あれ?サンドイッチの袋が……)

46: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:09:04.521 et:
吉良「…………」

盛本「あ……あの……そのサンジェルマンのサンドイッチ……」

吉良「……ん? わたしに何か用かな? お嬢さん」

盛本「ひょっとしてですけど……その袋……私がここに置いておいた袋じゃないですか?」

吉良「何のことかな? これはわたしが買ったものだよ」

盛本「そ、そうでしたか……すみません、この子が騒いでいたので、なにかあったのかと……」

犬サボテン「バウ! ワウッ!」

吉良(ああ、なるほど、この犬(?)は盛本に懐いていたのか……それで私が盛本の持ち物を盗んだと思って吠えたのか)

犬サボテン「バウウッ!!」ピョーン

吉良「!?」

ガブゥッ

47: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:11:00.853 et:
犬サボテン「グワウ~ッ」

盛本「あっ、ダメッ! 知らない人に噛みついちゃ!」

吉良(このクソ犬ッ! 無理に取り返そうと袋に噛みついて……ひ……ひっぱられる!)


バリイッ


吉良「!」

盛本「!!」

没キャラ(左手)「!」


ドザアッ


盛本「………………!!…………!?」

48: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:11:02.951 et:
犬サボテン「グワウ~ッ」

盛本「あっ、ダメッ! 知らない人に噛みついちゃ!」

吉良(このクソ犬ッ! 無理に取り返そうと袋に噛みついて……ひ……ひっぱられる!)


バリイッ


吉良「!」

盛本「!!」

没キャラ(左手)「!」


ドザアッ


盛本「………………!!…………!?」

49: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:13:26.613 et:
盛本「えっ? な? なんで……ひ……人の手!?」

吉良「なんということだ…………見てしまったか…………飼い犬が勇猛果敢なばっかりに」

盛本「え?……え!?」

吉良「見逃してやろうかと思っていたが……仕方がない……君を始末させてもらう」


***

化学準備室

蓮「沙衣―っ!!」ガラッ

鈴園沙衣「あれっ、君か……盛本くんを見なかったかい? 昼食を買ってきてくれるように頼んだのだけれど」

蓮「それよ! そのことについてあんたに話があんのよ!
  いくら部長だからって部員にご飯のパシリなんてさせていいと思ってんの!? 盛本さんにあんたの分も買わせてたでしょ!」

沙衣「あ、じゃあ盛本くんを見たんだね? どの辺に居たかな? もうずいぶん待ってるんだけど」

盛本雨柚「流石におなか空きましたー」

蓮「もう! 盛本さんからも何か言ってやってよ! 盛本さんが帰ってきたら――――え?」

50: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:15:05.581 et:
***

校舎裏

ボグォォオン

盛本「」 犬サボテン「」 シュー シュー

吉良(髪の毛の一本も残さず『爆破』し消した……証拠は跡形もなく始末された。これで今夜もくつろいで熟睡できるぞ……
   ……ん? 袖口のボタンがひとつ無いな…… 仕方ない、いつもの店に同じボタンがあるといいが)


***

つぎのひのほうかご

化学準備室

沙衣「じゃあ状況を整理しようか。行方不明になったのは人間模倣ロボット試作機『盛本』1号、それと犬サボテン。どちらも昨日の昼休みから行方がわからなくなっている」

蓮「その人間模倣なんちゃらってのは何なのよ! 昨日初めて聞いたんだけど!?」

沙衣「ある組織から依頼されて作ったロボの試作機だって昨日も言っただろう?」

蓮「なんでそんな大それたものを二人して私に隠してたのよ……」

盛本「ごめんなさい長倉さん、別に隠していたわけじゃないんですけれど」

沙衣「君は科学部としての入部はしてないからね。話し忘れていたことの一つや二つはあるさ」

51: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:17:00.405 et:
沙衣「人間模倣ロボット、その名の通り人間とまったく同じように活動できるロボットさ。
   容姿はもちろん知識や精神構造、声、虹彩、指紋まで人間を模して自由なカスタマイズが可能。
   トイレに行くふりだってできるし、人間と同じように感情を表す姿も演出できるんだよ」

蓮「凄いわね……」

沙衣「理論上はどんな人間でも作れるわけだから、これ一機でテロも暗殺もし放題だね」

蓮「ちょっと!?」

沙衣「それだけに依頼主から大口の前金を貰い受けていてね……あんまり大きな声じゃ言えないんだけど」

盛本「できればモデルがあったほうがいいということなので、私が立候補したんです」

沙衣「今までは大した屋外試験運用をしていなかったから、昨日は思い切って買い物に行かせてみたのさ」

52: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:19:00.646 et:
沙衣「今回は依頼が依頼だけに警察への助力も望めそうにない……行方不明になった試作機は自力で見つけなきゃならない。
   私の発明品を使って昨日から捜索しているんだけど、試作機はもうすでに壊れている可能性が非常に高い。さらに言うと、何者かに破壊された可能性がね」

蓮「どういうことよ?」

沙衣「試作機には位置情報機能なども積んでいたのだけれど、それが昨日の昼を境にピタリと停止しているんだ。
   それらの機能はたとえ本機能が故障してもバッテリーでしばらく動くはずだけど、それすらままならないというのは普通じゃない。そしてこれだ」スッ

蓮「なにこれ? 服のボタンの写真?」

沙衣「校舎裏に落ちていたものだよ。鑑定したところ犬サボテンの唾液がついていた」

盛本「えっ!?」

沙衣「落ちていた場所には、試作機のものと思われる足跡と犬サボテンの針と足跡もあったんだ」

53: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:21:00.733 et:
沙衣「女子用靴のサイズは試作機と一致、足跡は地面に深く、金属製で重たい試作機のものと見て間違いない。
   そして生徒に聞き込みをしたところ、昨日の昼休みに見慣れない成人男性が校舎裏付近に居るのを見たという証言がいくつかあった」

蓮「…………」

沙衣「その他にも諸々の要素を加えて考えると、試作機は私へ依頼してきた組織に邪魔立てする『何者か』によって破壊されたと考えられる。
   『何者か』は大胆にも学校の敷地内へ侵入し、昼休みのわずかな時間の中で試作機の破壊を試みたんだろう。
   おそらくそれを見た犬サボテンは試作機を本物の盛本くんと勘違いし、試作機を守ろうと『何者か』へ攻撃したと思われる。
   そして『何者か』のボタンを食いちぎるが、力及ばず試作機と一緒に始末された……って感じかな。
   どうやって試作機たちを破壊したのかとか疑問は尽きないけど、それはこれからまた明らかにしていこうと思うよ」

蓮「探偵みたいね、アナタ」

盛本「じゃあ……あの子(犬サボテン)はもう……」

沙衣「うん、生きていないんじゃないかな。推測だけど」

盛本「うぅ……」ポロポロ

蓮「ちょっと!そこは嘘でも希望を持たせなさいよ!」

沙衣「試作機と犬サボテンの生みの親は私だし、私以上に感化されても……」

54: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:23:02.009 et:
***

街中

ソーニャ「ふぅ……」

ソーニャ(殺人鬼のことをしばらく調べていたが、大した進歩は無かった。そろそろ仕事のほうも本腰を入れないとな)

ソーニャ(今回の仕事は人物の捜索と排除。ターゲットが最初からはわからないぶんミッションの難易度は高い)

ソーニャ(……うちの組織がある研究者へ開発を依頼していた『兵器』のサンプルが、何者かによって破壊されたらしい)

ソーニャ(その犯人を特定して排除しろとのことだが……手がかりが服のボタン一つではな……)

ソーニャ(町中の洋服屋はあらかた聞き込みしたが、音沙汰なしとは。どうしろというんだ)

やすな「あれ? ソーニャちゃん!」

ソーニャ「…………」

55: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:25:03.192 et:
ソーニャ(会いたくないヤツほどよく会うな……)

やすな「あ、なにか今失礼なこと考えたでしょ」

ソーニャ「別に……仕事中だからあっち行け」

やすな「ええっ!? また殺し屋の仕事!? ダメだよそんなの!」

ソーニャ「ただの人探しだ! 邪魔だから向こう行ってろ!」

やすな「いーや行かないよ! 私にはソーニャちゃんを更正させる義務があるんだから! 見張ってないと!」

ソーニャ「勝手に言ってろ」

ソーニャ(まあ、今ならこいつに付きまとわれても問題ないか……こいつがいなかったところで事態が進展するとも思えん)

やすな「人探しって? 誰を探してたの?」

ソーニャ「……このボタンの持ち主を探している」スッ

56: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:27:00.443 et:
やすな「あっ、落とし物を届けてあげようとしてたんだね」

ソーニャ「そんなところだ。だが町中の服屋に聞き込みをしても一向に手がかりが掴めん」

やすな「ボタンひとつなら別に服屋さんじゃなくても買えるし、他のお店で買ったんじゃないかな?
    ちょっと高そうなボタンだから100円ショップとかにはなさそうだけど」

ソーニャ(そういや手芸ができたなこいつ)

やすな「あとはほら、そこの『クツ屋さん』とか」

ソーニャ「クツ屋?」

靴のムカデ屋

張り紙『かんたんな洋服の仕立て直しいたします』

ソーニャ「…………」

やすな「クツ屋だけど、スカートのスソを短くするとか程度の直しをやってくれるんだよ。
    私は自分でできるから頼んだことないけどね、ボタンくらいなら取り扱ってるんじゃないかな?」

ソーニャ「……こういったところは見逃していたな」

57: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:29:01.752 et:
***

靴のムカデ屋 店内

店主「フーン……この『ボタン』がどうかしたの?」

ソーニャ「いや、見覚えがないならいいんだ。どんな服についてた『ボタン』なのか思い出せなくて……」

店主「ふ~ん……お嬢ちゃん『たべっ子どうぶつ』ひとつどお? ラクダは最後に食べるって決めてるから、それ以外なら何食べてもいいよ」

やすな「わーい いただきまーす!」

店主「でも見覚えがないもなにもさ……その『ボタン』の服ならほら、そこに修理したばっかのヤツがあるよ。
   昨日まったく同じ『ボタン』を付け直してくれってお客さんあってさ」

やすな「えっ!?」

ソーニャ「!!」

店主「ほら同じボタンでしょう……?」

やすな「ソーニャちゃん!」

ソーニャ「ああ……見つけたな」

58: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:31:00.516 et:
店主「『見つけた』?」

ソーニャ「いや……それより……どんな客だった? 名前は覚えているか」

店主「『名前』? そりゃあわかりますともバカにしてんですか? 注文を受けたお客の名前は全て覚えてますよ。
   それがお客に対する思いやりってやつです 何千人何百人だろうとね!」

ソーニャ「本当か……」

やすな「やったァ! スゴイッ! なんて名前かおしえてもらえますか?」

店主「……それよりも……服のえりのところに注文のフダがついてましてね……もちろん覚えてますよ何百人だろうとね……見た方が早いかなーと思って……
   え~と え~と この名字は……何て読むのかな……たしか……」

ソーニャ「どれだ……見せてくれ」

店主「えーと えーと」

ボゴオッ

店主「え?」

59: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:33:02.674 et:
やすな「…………!?」

店主「え? え!?」

ソーニャ(店主の右手が……爆発……した!?)

店主「な……」

キュル キュル キュル キュル キュル

ソーニャ「この音は……!?」

???「コッチヲ見ロ」

店主「なあんだあーッ!? わたしの手がーッ」

???「オイ……コッチヲ……見ロッテ イッテルンダゼ」

60: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:33:05.439 et:
やすな「…………!?」

店主「え? え!?」

ソーニャ(店主の右手が……爆発……した!?)

店主「な……」

キュル キュル キュル キュル キュル

ソーニャ「この音は……!?」

???「コッチヲ見ロ」

店主「なあんだあーッ!? わたしの手がーッ」

???「オイ……コッチヲ……見ロッテ イッテルンダゼ」

61: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:35:02.837 et:
店主「? ? !?」

キュル キュル キュル キュル キュル キュル キュル キュル キュル

店主「うわああああああっ あごォッ!!」

ガボォォオオン

やすな「うわああああああああ!!」

ソーニャ(なんだ!? なにが起きた!? 店主がいきなり血を噴いて『爆発』した!?)

ソーニャ(それにこの『音』と『声』! 何もいないのにどこからか聞こえてくる……これは……)

やすな「ソーニャちゃんッ!」

62: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:36:56.510 et:
支援

63: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:37:00.505 et:
ソーニャ「!」

カタ カタ カタ

ソーニャ(店の奥のドアから手が伸びている! 『犯人』のコートを持っていこうとしているッ!)

ソーニャ「犯人が店内に居たのかッ!」

やすな「犯人? 犯人って……まさか」



吉良「まさかどこかでなくしたとばかり思っていた上着の『ボタン』を調べてる者がいるとは……
   消えてもらう……我がキラークイーン第二の爆弾で……『盛本』とかいう小娘のように……」



店主「」 カチッ カチッ カチッ カチリ

チュドオオォン

ソーニャ「ぐうっ!」

やすな「わああああああああああ」

64: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:39:19.759 et:
あぎりさんないの?

65: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:39:31.369 et:
ソーニャ(店主の死体が消滅した……爆発で……跡形もなく! 犯人もいつのまにかいなくなっている)

やすな「っ……ソーニャちゃん! これっ! ソーニャちゃんのぶん!」

ソーニャ「これは……霊視メガネ?」

やすな「犯人ってあの殺人鬼のことでしょ!? そのボタンは殺人鬼の証拠品なんだよね!?」

ソーニャ「いや、これは――」

やすな「鈴美さんの時のソーニャちゃんみたいに『なにも居ないけど声がした』よね……こっちを見ろって!
    きっと何か近くにいるんだよ! 幽霊とか……鈴美さんに関するなにかが!」

ソーニャ「…………!!」

ソーニャ(そういえば破壊された兵器は本物の人間そっくりのガイノイドだと聞いた……)

ソーニャ(破壊の手段は不明……痕跡はひとつも残っていなかったという)

ソーニャ(この店主のように何かの手段で爆破され……消滅したのなら……同様に証拠は残らないだろう)

66: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:41:01.384 et:
ソーニャ(そして殺人鬼……『これほど殺人を繰り返してもバレない自信でもあるのだろうか』)

ソーニャ(このように爆破で跡形もなく死体や証拠を消せるなら……理にかなっている!)

ソーニャ(まさか『兵器破壊犯』と『殺人鬼』は同一人物だった!?)

やすな「ソーニャちゃん! 早くメガネを掛けて! なにかいるよ!!」

ソーニャ「…………」スチャ

キュル キュル キュル キュル キュル

シアーハートアタック「コッチヲ見ロォ~ッ」

ソーニャ「な……なんだこいつは……!」

ソーニャ(メガネを掛ける前は見えなかった! こいつも『幽霊』なのか!)

バゴオッ

やすな「こっちに飛びかかって来たーっ!?」

67: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:43:00.996 et:
ソーニャ「さがってろッ! やすな!」

シアハ「コッチヲ見ロッ!!」ギャルルルル

ソーニャ(まず投げナイフで牽制)シュシュッ

ガキィィイン

ソーニャ(やはり効かないか……ならばこの超小型スタンガンで!)

シアハ「コッチヲ見ロォ~ッ!!」バグォッ

ソーニャ(飛びかかって来たところに投げつける……!!)ポイッ

シアハ「コッチヲ見……」

バチバチバチバチバヂィッ

シアハ「…………」ゴトリ

ソーニャ「やったか!?」

68: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:45:56.180 et:
シアハ「……コッチヲ見ロォ~ッ!!」ギャルルルル

ソーニャ「バカな ショートすらしないだと!?」

ソーニャ(見た目は機械ラジコンか何かのようだが幽霊! こちらの常識が通じない!)

シアハ「コッチヲ見ロッ!!」ギャルルルル

ソーニャ「うおおお 殴り飛ばしてやるしかないッ オラァッ!!」ゴッ

シアハ「」カチリ

ドグォォオオオオオオ

ソーニャ「うぐうっ」

やすな「ソーニャちゃんッ!!」

69: >>66と>>67の間に投稿し忘れてた 2015/04/12(日) 22:47:47.728 et:
ギャルルルル

やすな「うわあああああああああああ」

シアハ「コッチヲ見ロッ!!」

ソーニャ「オラアッ!!」ドゴッ

シアハ「」ゴトッ

ソーニャ(硬……ッ)

シアハ「……コッチヲ見ロッ! コッチヲ見ロッ!」ギャルルルル

やすな「ダメだ! また来るよッ!」

ソーニャ「小さい割に移動が速い……逃げるのは至難だな」

70: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:49:26.029 et:
ソーニャ「くっ……う……」

やすな「ソーニャちゃんっ! 大丈夫!?」

ソーニャ(殴り飛ばしたおかげで直撃は免れた……防弾チョッキを着ていたこともあって傷も大事ではない……が……)

シアハ「…………」ウィーン ガシャガシャ

ソーニャ「逃げろ……やすな」

シアハ「…………」ギャルルルルル

ソーニャ(一撃で店を半壊させる破壊力……次は耐えられない)

やすな「ソーニャちゃん!!」

ソーニャ「……早く……逃げろ……」

???「どうやら、お困りのようですね~」

71: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:50:19.589 et:
おい起きろ

72: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:51:02.881 et:
やすな「その声は!」

ソーニャ「あぎりか……」

あぎり「どうしたの~」

やすな「実はかくかくしかじかで……」

あぎり「それは大変。忍法でなんとかしましょ~」

やすな「これ、あぎりさんのぶんの霊視メガネです!」

あぎり「どうも~」

シアハ「コッチヲ見ロォ~ッ!!」ギャルルルル

あぎり「おやぁ~?」

やすな「あぎりさん! 後ろから来てますっ!」

73: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:53:02.008 et:
あぎり「よいしょ」ヒョイ

やすな「あぎりさん!? 持ったら爆発――」

あぎり「えーい やー」ポーイ

ドッグオオオオオォン

やすな「あぎりさぁぁぁぁん!!」

人形「」 シュー シュー

やすな「あぎりさ……あれ?」

あぎり「忍法、変わり身の術~ 店内では狭いので外に投げ出させてもらいました~」

やすな「す、すごい! さすが忍者!」

ソーニャ(むちゃくちゃさなら幽霊に引けをとらんな……)

74: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:55:06.622 et:
やすな「あの爆弾……まだ動いてます!」

あぎり「それでは、とっておきの忍法をお見せしましょ~」

シアハ「コッチヲ見ローッ」ギャァーン

あぎり「忍法!地獄落とし~っ」


ズ ン ッ


やすな「!?」

シアハ「コッチヲ………………ミッ」ギャル…ギャルル…


ズ ン


ソーニャ「な……なんだ……? 爆弾が『地面にめり込んだ』ぞ」

76: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:57:00.571 et:
***

カフェ・ドゥ・マゴ

吉良「…………」

吉良(まだシアーハートアタックは戻ってこないのか)

吉良(数分以内に戻ってこないハズはないのに……何を手間取っている?)

グワシャアン

吉良「!…………!? な!?」

メリメリメリ

吉良「なんだ!? シアーハートアタックを放った左手が……お……『重い』ッ!?」

グワッシャアアアアァ

77: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 22:59:02.247 et:
***

靴のムカデ屋前

あぎり「すごいでしょ~」

ソーニャ「……何をしたんだ?」

あぎり「知人に作って頂いたこのカラクリの力ですよ~ 重力操作装置だそうです」スッ

やすな「すごい! これなら地面にめり込んだままだから爆発しない!」

あぎり「実戦で使うのは初めてでしたが、大丈夫みたいですね~」

やすな(そういえば前に忍法地獄落としの練習に付き合ってほしいって言われたけど……これのことだったんじゃ……)

バギッ バギ ドク ドク ドク

ソーニャ「爆弾にヒビが入っている……何をしても壊れなかった爆弾が」


***

沙衣「なにかどこかで褒められた気がするよ」

蓮「は?」

78: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:01:05.232 et:
ズズズ……

やすな「!」

ソーニャ「!」

吉良「……………………」

ソーニャ「この男は……!」

吉良「この小娘三人が……シアーハートアタックを……」

あぎり「あの人がソーニャの追ってた犯人ですか?」

ソーニャ「ああ……ボタンも同じだ、間違いない」

あぎり「では~」ズアアアア

吉良「日本刀……? やはり普通の小娘ではないのか……」

79: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:02:54.099 et:
こえーよ

80: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:03:00.363 et:
吉良「左手が動かず相手は三人……部は悪いが仕方がない……三人ともここで始末させてもらう」

あぎり「やすなさん、このカラクリを持っていてくださ~い」

やすな「あ、はい!」

あぎり「え~い」

吉良「キラークイーン! 右手で刀をブチ折れッ!」

ズアッ

ソーニャ「!? なんだ?あの猫とオカマの合いの子みたいなのは……あれも幽霊か!?」

キラークイーン「しばッ!」バギィッ

あぎり「あら~」

81: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:05:06.952 et:
吉良(折って奪った刀身を爆弾に変え……投擲する!)

吉良「フンッ!」ブンッ

ソーニャ「あぎり!危ない!」

あぎり「」グッサァァ

カチリ ドッグオオォン

吉良「まずは一人……」

(吉良の背後から)あぎり「分身、分身ですよ~」

吉良「な!?」

あぎり「え~い」ドスゥ

吉良「うぐおおっ」

82: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:07:00.411 et:
吉良(は……腹に刃物をッ!)

あぎり「クナイで~す」

吉良「キラークイーン!!」シュバッ

あぎり「あぶな~い」ヒョイ

吉良「この女ああああ」

やすな「やった! 幽霊もスゴイけどあぎりさんが押してる!」

ソーニャ「バカ野郎! やすな! 爆弾から離れるな!」

やすな「え? あっ!」

シアハ「コッチ……ヲ……ミロォ~ッ」ギャルギャル

83: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:09:06.581 et:
やすな「しまった! この機械どうやって操作するの!?」

ソーニャ「私が知るか! あぎりは今犯人と闘ってて手が放せないんだぞ! どうするんだ!?」



吉良「! フフフ……右手が動くようになったぞ! これでこの女を叩きのめせるッ!」

あぎり「それは大変」

吉良「消えるがいいッ!」ボッ



シアハ「コッチヲ見ロッ!!」ギャルルルル

やすな「うわああああっ とりあえず何か操作しないと! スイッチオン!」ポチポチ

ソーニャ「爆弾にもっと近づけ! 効果が出ないだろ!」

やすな「さっきは逃げろって言ってたのにぃぃ!」ポチポチ

84: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:11:04.819 et:
フワッ

ソーニャ「!」

シアハ「コッチヲ見ロッ!!」フワ~ッ

やすな「う、浮いた……?」

フワフワフワ コッチヲミロ-ッ

ソーニャ「さっきとは逆に反重力になるスイッチを押したのか……」

やすな「このまま空まで行っちゃわないかな」



吉良「消えるがいい……え?」ブワッ

吉良「ひ、左手が軽く……風船みたいに!」フワ~ッ

吉良「どういうことだッ! 体が宙に浮き上がるッ!」フワフワフワ

あぎり「お元気で~」

85: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:13:21.310 et:
半ギャグ補正じゃ吉良の勝てる気がしない…

86: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:13:26.088 et:
ヒュウウウウウウウ

やすな「……あれ? 浮いた爆弾が落ちてきてない?」

ソーニャ「浮きすぎて機械の効果が届く射程距離から離れたんだ……次こそ高重力で動きを止めろよ」



吉良「うおおおおおお落ちるッ!!」

ドグショア

吉良「ぐあぁっ」

吉良(ガキどもにいいようにされているだと! このわたしが!)



やすな「これかな? こうかな?」ポチッ ポチッ ポチポチポチポチ

ソーニャ「おい、押しすぎじゃないのか」

やすな「うーん全然操作できない……あ」ポチポチポチポチ

装置「ERROR  ERROR  ERROR  ERROR」

87: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:15:07.377 et:
やすな「壊れちゃった……」

ソーニャ「おい!!」

吉良(連中が何者かは知らないが……日本刀を振りかざしてくるような連中だ……まともではない……)

吉良「逃げなければ……今のうちに逃げなければ……しかし……」

吉良(顔を見られたのはまずい……しかしこのままでは圧倒的に不利だ……腹の傷も痛む)

吉良「いったん逃げ……それから対策を立てねば……!」

吉良「やすな……ソーニャ……連中を始末しなければ……」

吉良「シアーハートアタック! 足止めをしろッ!」

シアハ「コッチヲ見ローッ!!」

やすな「うわあああまた来たっ!」

吉良(車に乗って逃げるぞ……家まで行けば父もいる! わたしの力が及ばずとも『写真』の力なら……)ヨロヨロ

88: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:16:24.606 et:
ソーニャ何かしろよ……

89: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:17:00.606 et:
あぎり「ここはわたしに任せてください」

やすな「あぎりさん!」

あぎり「私が爆弾に対処しますので、ソーニャはこれを」スッ

ソーニャ「これは……財布?」

あぎり「さっき犯人の懐から拝借しました~」

ソーニャ「運転免許証が入っているのか! 名前は吉良吉影、年齢33歳……住所も!」

シアハ「コッチヲ見ロォ~ッ」ギャルルルル

あぎり「では、よろしくお願いします……私を捕まえてごらんあそばせ~」シュタタタ

やすな「よし、行こう! ソーニャちゃん」

ソーニャ「お前は来なくてもいい」

やすな「何言ってるの! ソーニャちゃんもケガしてるんだから私も一緒じゃないと!」

ソーニャ「勝手にしろ……時間がない。早くしないと犯人に逃げられる」

90: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:19:00.602 et:
***

吉良宅

吉良「……………………」ガリガリガリ

写真のおやじ「吉影……お前ともあろうものが正体を突き止められるとは……」

吉良「だまって……いてくれ」ガリガリ

おやじ「財布と免許証も盗まれて……ここにそいつらが来るのも時間の問題じゃ」

吉良「今考えている……」ガリガリ

おやじ「仲間や警察を呼ばれたら切り抜ける方法はない……この町から逃げるんじゃッ!」

吉良「断る! 逃げないぞ……この町からは……逃げて怯えるような生活はまっぴらだッ……!?」

ズズズズズ

吉良「な……何ィーっ!?」

おやじ「矢が……ひとりでに……! 再び吉影にッ!?」

91: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:21:10.509 et:
***

ソーニャ「ここが犯人の住所か……」

やすな「割と大きい家だね」

ソーニャ「気を付けろ、どこに犯人が潜んでいるかわからん」

やすな「うん」

ソーニャ「見つけたらすぐに知らせてくれ」

吉良「その必要はない」

ソーニャ「!?」

吉良「君は頭が悪そうな方の……やすな君だったかな? あぎりとかいう女はいないのか? あれが一番厄介だったが」

ソーニャ「貴様ッ!」

吉良「もう遅い……私は新たな力を得たのだッ! わたしの正体を知るのは『やすな』お前だけになる!! 第三の爆弾『バイツァ・ダスト』!!」

やすな「え?――――」

カチリ

92: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:24:00.398 et:
――――――
――――
――

やすな「…………」

吉良「……フフフ」

やすな「……吉良……吉影……」

吉良「やぁ……やすな君。何度時間を巻き戻したのかな……?」

やすな「…………」

吉良「バイツァ・ダストを使ったのは初めてだが……本能的に何がどうなっているのかはわかるんだ」

吉良「誰を殺してくれたのかな? 誰かに私のことを教えるたびにその人が死に、時間も巻き戻っただろう?」

吉良「ソーニャ君とかいう外人の子に、あぎり君や……警察なんかにも話したのかな?」

やすな「…………」

93: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:26:04.217 et:
吉良「君が悪いんだよやすな君」

吉良「自分や仲間を守れるだけの力を持たないのに……わたしに関わろうとした君が悪いんだ」

やすな「……力が無かったら」

吉良「ん?」

やすな「自分を守れるだけの力が無かったら……何をされても黙ってろっていうの」

吉良「その通りだよ……だから君の仲間は死んだんだよ」

やすな「…………わかったよ」

やすな「じゃああなたが私に殺されても文句はないんだね」

やすな「15年前の杉本鈴美さんのように殺されても」

吉良「な……なにっ!? スギモトレイミ……!?」

94: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:28:00.501 et:
やすな?「やっぱり知ってたんだね……殺人鬼とソーニャちゃんの言っていた兵器破壊犯とはどちらもあなただったんだね」ペリペリペリ

吉良(こいつ……顔が剥がれて……)

あぎり「どっじゃあ~ん♪」ベリィッ

吉良「ば……馬鹿な……!?」

あぎり「最初にあなたの家へ侵入したとき、あなたに警戒されないようにやすなさんに変装してたんですよ~」

あぎり「では~お命頂戴させていただきま~す」

吉良「な……まずいッ! バイツァ・ダストを解除――――」

あぎり「爆弾って忍者っぽくない?」


 ド オ ッ

95: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:30:23.652 et:
――――――
――――
――

吉良「――ハッ」

吉良「こ……ここは……どこだ? いつもの通勤路じゃないが……」

吉良「何が起きた……? 私は追いつめられて……それから……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

吉良「…………」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

鈴美「気づいてないの? 自分に何が起きたのか?」

吉良「何……?」

鈴美「思いださせてあげるわッ!」

96: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:32:01.647 et:
吉良「……う……うおおおおおお!!」

鈴美「どう? 思い出せた?」

吉良「これは……この記憶はッ!」


キルミーベイベー7巻(2015/04/27発売) まんがタイムKRコミックス
作者:カヅホ ISBN:978-4-8322-4558-7
定価:819円(+税)


吉良「キルミーベイベー最新巻の発売日ッ!!」

鈴美「そうよ……そして4月11日には同作者による科学部マンガ『カガクチョップ』2巻も発売されたのよッ!」

鈴美「裁いてもらうがいいわッ! 吉良吉影」

97: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:34:10.594 et:
 ド オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ

吉良「何ィィィィイイイイイイ」

    ガシ ガシ ガシ ガシ ガシ

         バゴォ

吉良「ああ……あああ」

吉良「わたしは……どこに連れて行かれるんだ……? あ……ああ」

鈴美「さあ……? でも……『キルミーの最新巻』なんて買えない所よ……少なくとも……」

吉良「うわああああああああああああああああ」

98: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:36:22.029 et:
***

ソーニャ「苦労させて悪かったな」

あぎり「いえ~、大丈夫ですよ~。写真に入った変なおじさんも処理してきましたので~」

やすな「本当に心配しましたよーっ」

ソーニャ「これで仕事も一段落だな……幽霊はもうこりごりだ」


***

沙衣「持ってきたよ盛本君。犬サボテンの子供たちだ」

盛本「うわぁーっ すごくかわいいですね!」

蓮「子供とか居たの!?」

沙衣「植物だからね、接ぎ木すればすぐ繁殖するよ。子供でも針はあるから気を付けてね」

盛本「あ痛-っ」グサーッ





キルミーベイベー第4部 カガクチョップは砕けない 完

99: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:40:04.351 et:
SSは初めて書いた
7巻楽しみ

100: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:43:12.257 et:

101: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:43:16.914 et:
わroた

おつ

102: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/12(日) 23:43:46.011 et:
書き忘れてたけど霊視メガネは沙衣の発明品が横流しされたもの

引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1428840148/



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